不妊治療は未知の世界

助産師が2人目不妊で不妊治療を始めていき、学んだことを書き留めています。

妊娠初期の不安と焦り あなたが思うならそれは在る:妊娠11週


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11週0日の素直なきもち

 

だるい。

とにかく、だるい。

今日は最近一番かってぐらい、しんどすぎる。

 

何が辛いって、身体が思うように動かないこと。

今日は出勤しようと思ったのに、朝が辛くて結局行けなかった。

とにかく倦怠感がつらい。

あと、胃の気持ち悪さもいつもより強くて、常に何か食べてる感じ。

 

仕事が思うようにできなくてつらい。

あの作業、今日中に終わらせたかったのに…。

全然進んでなくて、焦るばっかり。

焦燥感がどんどん強くなって、

私は、吐くようなキツイつわりじゃないんだから、もっとわたしが頑張ればできるんじゃないか。

できないのは私が弱いからじゃないか。

そうやって自分を責めてネガティブループに嵌まり、余計焦る。

 

 

「その人が痛みを訴えたなら、そこに痛みは在る」

 

看護学生の時に授業で聞いた言葉。

誰かと、他の状況と比べて、もしそれがすごくつらい状況に見えなかったとしても、患者さんがそれを痛いと訴えたなら、そこに「痛み」はある。

だから、決してその訴えを軽んじてはいけないし、相手を尊重し、その痛みを少しでも減らすにはどうしたらいいか一緒に考えましょう。

というような意味だった気がする。

(すみません、先生)

何の授業だったのかな。忘れてしまった。

でも、10年以上覚えているわけで、改めてこの先生凄い。

 

そうなんだ。

とにかく、誰か他の人と比べてもしょうがない。

いま、私がつらいなら、そこにつらさは存在するんだ。

だから、焦ったり、悲しく思う必要なんてないんだ。

心の中の、もう一人の自分に慰めてもらって、少し立ち直る。

 

 

一人目の時はこうだったかなぁ。

手帳を広げて振り返るけど、12週ぐらいには結構バリバリ働いていたみたい。

妊娠したことで周囲から遅れを取りたくないという気持ちが強かった気がする。

徹夜したこともあったし、忙しくてろくな食事も作れなくて。

あっという間に妊娠して、妊娠経過が順調なことに甘えて、無理ばっかりしていた。

 

今はどうかな?

妊娠したい、なぜ妊娠できないのか、どうして私が、一体いつまでこのままなのか

そうやって、ずっと悩みながら続けた不妊治療をこえた今は…。

 

今は例えつらくても、私はこのつらさをずっと待っていたんだ、と思える。

どんなにつらくても、これは私が勝ち取ったものなんだ、とすら思う。

妊娠して、出産して、そして赤ちゃんをこの手に抱きたかった。

今、その入り口に立って、毎日祈りながら過ごしている。

この妊娠が無事に継続しますように。

赤ちゃんに会えますように。

 

仕事ができなくても、家事ができなくても、人に迷惑かけても、

自分にとって大事なものを守れたらそれでいいんだ。

 

不妊治療で、時間を使って、お金を使って、人に気を遣って。

失っていくばかりだと思っていたけど

生きていくうえで、大切なものを得られた気がします。