自然周期での卵巣刺激と海外での卵巣刺激について
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私は、人工授精から体外受精へ治療をステップアップする際に、転院しました。
理由は、金銭面、仕事のスケジュール、あとは覚悟…。
またこの件については別の機会に吐き出したい…。
色々と論文を探しているときに、社会学の文献を見つけたのでメモ。
ARTと社会学
竹田恵子(2016). 卵巣刺激法の変遷と生殖医療の個別化 : 「自然周期」の見直しが意味するもの. 大阪大学大学院人間科学研究科紀要. 42, 81-102.
医中誌Webで排卵誘発・自然周期のキーワードに合致する3260文献から抽出した327件の統合レビュー・・かな?
「医中誌Web」とは
特定非営利活動法人 医学中央雑誌刊行会が作成する国内医学論文情報のインターネット検索サービス
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内容は下記の通り
- 卵巣刺激法の現状と新たな動き
- 卵巣刺激法の変遷と医師の反応
- 「自然周期」の見直しが意味するもの
なんかもう目次だけで不妊治療を取り巻く現状が見えてくる。
そして、KLCに通院中の身としては、内容もとても面白い。
実際に「自然周期」の治療を受けている私としては、ん?と思うところもあるけど、社会学という視点に立つとこのように見えるのだなぁ、と。
限りなく自然に近い究極のART法
確かに、そういう表現になる!!
不妊治療全体のアルゴリズム
しかし、病院単位での不妊治療全体のアルゴリズムはあるけど、卵巣刺激法のアルゴリズムって見つからない・・・。
体外受精の意思決定支援ってどうなっているのだろう。
探した中では、不妊治療全体のアルゴリズムでは、長野県の諏訪マタニティークリニックが分かりやすかった。
リプロダクションセンター: 不妊治療フローチャートアーカイブ
さすが超有名どころ・・。
すごいっ!不妊専門外来じゃなくて「こうのとり外来」っていうんだ~。
また、福岡県の蔵本ウィメンズクリニックもとても分かりやすい!
こちらはAMHと女性の年齢別に示してあって、治療方針を明確に示してくれている。
でも、いずれも卵巣刺激方法については書いてない~~。
コクランで面白そうな論文見つけたのでメモ。
研究目的は、IVF/ICSIを受けている女性における卵巣予備のマーカー(血中FSH値基礎値、胞状卵胞数:AFC、抗ミュラー管ホルモン:AMHなど)を用いた個別化性ゴナドトロピン用量選択の効果を評価すること。
6088人の女性を含む20のランダム化比較試験が含まれているものの、メタアナリシスの品質はいまいち。
ちゃんと読めてないけど、簡単な結果の一部を以下にメモ。
刺激の反応が悪いと予測される女性の場合、150IU投与での出生率が11%ならば、300~340IU投与での出生率は3.8%~16%になる。
刺激の反応が正常であることが予測される女性の場合、150IU投与での出生率または妊娠継続率が19%ならば、300~340IU投与での出生率は12%~31%になる。
竹原先生の論文でもそうだけど、そもそもこんなふうに卵巣刺激法で悩む(あるいは悩むことができる)のは日本だからだね。
海外の体外受精:自分の卵子?卵子提供?
以下、スライドシェアからのメモ
インドの産婦人科医師 Rupal Shah(M.D.)
Common algorithm of the management of Infertility
35-40歳で、ML5年以上、精液正常所見のケースでは・・
・AMH値2以上でAFC(胞状卵胞数)正常:自分の卵子でIVF
・AMH値1-2でAFC少ない:自分の卵子でIVFまたは卵子提供でIVF
・AMH値1以下でAFC少ない:卵子提供でIVF
40-45歳では・・
(これは彼女のクリニックでの状況?)
日本は卵子提供って本当に少ないからね。
AMH値2未満でもう卵子提供も選択肢なんだね。
以前、コーディネーターと一緒にあっちの卵子は200万、こっちの卵子は500万ってやってる人の話も聞いたことあるけど・・
それを補うように日本では「自然周期」の治療を受ける人が多いのかなぁ。
また今度、自分なりに病院選びについて考えてみよう。。